一人親方が大切な子供のための教育資金準備に必要な考え方を解説

一人親方が子供の教育資金準備について必要な情報をわかりやすく解説します。この記事を読んだ方の抱える疑問や心配事が解消できれば幸いです。今回のテーマは、子供を育てる親にとって重要課題といえる教育資金準備について、私が約11年間ライフプランナーとして仕事をしてきた経験をもとにお伝えしていこうと思います。

家庭を持つ一人親方から多く寄せられる相談

  • いったい学費はいくらかかるの?
  • 学資保険は入るべき?
  • 学資保険のメリットとデメリットとは?
  • どのくらい貯めればいいの?
  • どの保険に入ればいいの?
  • 学資保険以外の方法は?

こんな悩みを抱えている方は、お役に立てる内容となっています。是非、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

効率的な無駄のない貯蓄方法とは⁈

実際に私が、多くのご家庭にお伺いしライフプランニングのお手伝いをしてきた訳ですが、特にご夫婦(特に奥様)から質問されることが多いのが、ズバリ教育資金について!

「いつまでに」「どのくらい」「どのようにして」子供の学費を準備すれば良いのですか?この質問がダントツで多いわけです。
この質問に対して私は、こう答えてました!
「わかりません!」と。

なぜならば、この家庭の家族構成、世帯収入、お子様の教育方針、また現在の資産総額(預金、株、保険等々)がどうなのか?
最低でもこれがわからないとお答えできないんですよ。一般論として、「一番お金のかかる大学の学費であれば仮に私立理系に通って、入学金と4年間の学費のトータル約600万はかかると思いますので、、、何年後までに月々10万ずつ15年間で600万貯めましょう!」的な事はいくらでも言えますが、、、

ライフプランニングの役割

ここでまず大切な事は、人生を俯瞰して見るという事。すなわち、今後の家計のお金の流れ(年度毎の収支)をしっかり把握するという事です。
通常、私の場合はLPSシステム(ライフプランシュミレーション)を使って、お客様のライフプラン表をお作りしていました。

そうすると、いつまでにどのくらいの資金が必要で、実際どのくらいだったら貯蓄していくことが出来るかが、明確となります。
お金の流れが見えると自然と無理なく貯蓄できる金額もみえてきます。

勿論、不足資金もみえてくるわけで、解決策が必要となります。現状、8割のご家庭が貯蓄のみで4年間の学費を工面することは難しく、奨学金制度を利用して補完することも必要となります。と同時にその家庭に見合った無理なく継続できる積立額を算出し、貯蓄効率を上げる仕組みづくり(金融商品の活用)も必要となります。

貯蓄の目標地点を短期から長期視点へ

人生には、3つの大きな出費があると言われています。「教育資金」「住宅購入資金」「老後資金」この3つの資金があって、このバランスが大切なんですよ。どれか一つの資金に一点集中した視点で貯蓄を考えがちですが、どれも生きていくうえで大切な資金なので、バランス良く準備したいものです。

例えば、30代のご夫婦で子どもが0才と3才の4人家族だとします。ご主人は年収400万(手取りで月に約26万)で奥様は子どもが小さいので専業主婦。ごくごく一般的な家族構成です。

この家庭の場合、上のお子様が大学(私立理系)に入学するまで約15年間、下のお子様の場合は約18年間、各600万ずつ貯めるためには月々6.6万円ずつ貯蓄しなくてはならないのですが、かなり生活水準を下げてギリギリの生活となりそうですよね?
もし仮に貯蓄できたとしても、教育資金だけは工面出来てもその後のご夫婦の老後資金はどうでしょうか?

ここで良く考えてみてください。
人生の3大出費「教育資金」「住宅資金」「老後資金」この中で、ローンが出来ないものが一つあります。

それは、「老後資金」です。老後ローンなんて無いですよね(笑)
もしも老後の生活が苦しくなった場合、自分の子供に面倒をみてもらうなんてことが起きたらそれこそ本末転倒ですよね。
なので、老後資金も凄く重要な資金です。

金融商品の選び方が大事

中期、長期で使える運用の箱を作る

中期(10年~15年後くらい)でまとまったお金がかかる「教育資金」、長期(20年~30年後くらい)で必要な「老後資金」「住宅ローン繰り上げ返済金」など、様々な資金の工面ができて、更に万が一世帯主(収入源)が亡くなってしまった際のリスクも回避してくれるそんな運用商品を選択出来れば、効率的で安心だと思いませんか?

私が把握している限りで申し上げますと、「学資保険」と名前のついている保険では、残念ながら上記のような資金繰りと保障ができるものは無いと思います。

更に、「学資保険」の運用は保険会社がお客様からお預かりした保険料を「国債」に投資をして運用しています。もうお気付きだと思いますが、今の日本の金利状況を考えるとお金が増えそうですか?厳しいですよね、、、昔はまずまずの金利が付いていたのでそれなりにメリットはありましたけど、、、
国債がダメであれば、他の資産で運用すれば良いのですが、どんな商品があるのでしょうか?

変額保険の活用

そこで私がオススメするのが、「変額保険」です。中期、長期で利回りが良い資産、すなわち外国債や外国株式など過去の実績と今後の見通しなども踏まえて、自分で投資する先を選べる商品です。しかも、万が一世帯主が亡くなってしまった際も積立金以上の保険金が家族に残せるメリットがあるのです!

運用資産(解約返戻金)は、10年以上経過後、好きなタイミングで好きなだけ(解約返戻金の約9割まで)、何度でも引き出して使える仕組みとなっているため、非常に自由度が高い商品と言えます。

使い方のイメージとして子供の学費がかかる時期に、年収で賄えない不足金をこの仕組みを使って切り崩しながら補完していく。使わなかった解約返戻金は、そのまま運用しながら更にお金を増やし続けることができます。

学資保険の場合は、決められた時期に使っても使わなくても必ずお金が下りてきてしまいます。使わなかったお金は結局低金利の銀行預金またはタンス預金になってしまい運用が止まってしまいます。

そして、受け取ったら保険は終了となります。その先の運用はまた一からのスタートというデメリットがあります。そのデメリットを解消し、効率的なお金の管理を目指す!それが「変額保険」の活用と言えるでしょう。

【ご参考】オススメできる商品として、アクサ生命の「ユニットリンク」や東京海上あんしん生命の「マーケットリンク」などがあります。
詳しくは、各会社や取扱い代理店などの担当から話を聞いてみると良いでしょう。

補足

個人事業主である一人親方の場合、一般のサラリーマン(雇用社員)と比べて社会保障が薄い。世帯主が万が一お亡くなりになった際の遺族年金、ケガや病気による就労不能時の傷病手当金など一人親方はサラリーマンより保障の面で不利になることが多いうえ、老後の年金や退職金づくりなども現役のうちに自助努力を重ねる必要性があります。

【関連記事】一人親方が知っておきたい資産運用!お金は育てる!守るべき6つのルール

【まとめ】

一人親方が考えるべき大切なお子様のための「教育資金」準備。どの家庭にとっても大なり小なり心配は尽きませんが、まず大切なことは今後の人生設計「ライフプラン」をしっかり立てることです。

そのうえで、今後どんなお金がどの時期にどのくらいかかるのか?人生の三大出費「教育資金」「住宅資金」「老後資金」をバランスよく準備する視点をもつことが大切になります。

中期でやってくる「教育資金」が心配であっても、そこだけに貯蓄を集中させてしまうと他の必要資金が枯渇してしまい、結果として長期的な老後資金の不足に繋がります。更にはお子様に将来面倒をみてもらうことになるかもしれません。

近い将来、日本は医療技術の進歩などにより100歳時代もそう遠くはないのです。生きるリスクとならないように現役の早い段階から準備が必要ですね。長きに渡る低金利時代に合わせて、中期・長期的なお金の管理を効率化し、必要な時に必要な分だけ使える自由度の高い金融商品の選択は必須なのかもしれません。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【参考記事】金融庁ホームページ引用:子どもの教育費を用意したい

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    一人親方の教科書ブログサイト 一人親方労災保険連合会 代表理事 ~一人親方労災保険コンサルタント~ 2012年から特別加入団体の運営に携わり、3団体の代表者として2024年3月まで従事、その後2024年4月より更なる会員サービスの向上と規模拡大のため独立し一人親方労災保険連合会を立ち上げ現在に至る。 【サイト運営方針】 手に職を武器に建設業の前線で働く一人親方様が安心して仕事に従事できるよう、正しい知識や有益な情報提供を行う。 【一人親方労災保険連合会 公式サイト】 https://oyakata-plus.jp